○道路復旧工事仕様書
昭和57年4月1日
制定
1 総則
1 1 一般事項
1 1 1 適用
この仕様書は、大東市水道局(以下「甲」という。)が発注する請負契約(単価)による道路復旧工事に適用する。
1 1 2 法令等の遵守
工事の施行にあたり、請負人(以下「乙」という。)は、各関係法規、法令を遵守しなければならない。
1 2 現場における注意事項
1 2 1 交通及び保安上の措置
交通及び保安に関係のある工事については、関係官公署の指示事項を遵守し、十分な施設をしなければならない。
1 2 2 公害防止
乙は、「騒音規制法」「振動規制法」及び「府公害防止条例」「市環境保全条例」の法規制を伴う工事を施行するときは、所定の届出手続きを行うとともに、これらの規制基準を遵守し、住民の生活環境の保全に努めなければならない。
1 3 工事施行
1 3 1 一般事項
乙は、常に工事の進捗状況について注意し、予定の工事工程と実績を比較検討して、工事の円滑な進行をはからなければならない。特に施行の時限を定められた箇所については、甲と十分協議し、工程の進行をはからなければならない。
1 3 2 付近居住者への説明
乙は、工事着手に先立ち、必要により工事現場周辺の居住者に対し、工事目的、工事内容等に付き説明し、工事への理解と協力を得られるように努めなければならない。
1 3 3 工事記録写真
乙は、工事全般にわたって、個々に表層、基層、路盤埋戻し材料及びその厚さを確認できる写真等を提出しなければならない。
2 道路復旧工事
2 1 施行一般
2 1 1 舗装取りコワシ工
舗装取りコワシ工は次の各項により施工しなければならない。
(1) 表層及び基層の取りコワシは、その種類に合わせてコンクリートカッター、コンクリートブレイカー、アスファルトカッター、手のみなどを用い切断し路面をそこなわないように行うこと。
(2) 表層及び基層の切断面は路面に垂直であること。
(3) 在来基層を用いる場合は、基層面をそこなわないように表面を除去し入念に清掃すること。
2 1 2 路盤工
(1) 清掃
路盤各層の施工に先立ち、雑草、浮石、木片、ごみ等を取り除き、清掃しなければならない。
(2) 締め固め
a 路盤締め固めは、路床、路盤材料及び使用機械の種類などに応じて適当な含水量の状態で作業するように注意し、含水量の過大なときには、作業をしてはならない。
b 締め固め機械は、その通過軌跡を十分重ね合わせるものとする。
c 仕上げは、仕上げ面に浮石や結合材の過不足のため安定しない箇所があってはならない。
2 1 3 切込砕石及び粒調砕石路盤工
(1) 粒度
a 下層路盤材料の最大粒度は50mm以下とする。
b 下層路盤材料は、次表に示す品質規格に合格するもので、砕石、玉砕、砂利、砂、その他承認を得た材料又は、それらの混合物で、粘土塊、有機物、ごみ、その他の有機物を含んでいてはならない。
下層路盤材料の品質規格
| 試験方法 | 規格 アスファルト舗装 |
塑性指数(PI) | JISA 1205 JISA 1206 | 6以下 |
修正CBR | アスファルト舗装要綱 | 20以上 |
a 上層路盤に用いる粒度調整路盤材料の粒度範囲は、日本道路協会制定の「アスファルト舗装要綱」によるものとする。
| 試験方法 | 規格 アスファルト舗装 |
塑性指数(PI) | JISA 1205 JISA 1206 | 4以下 |
修正CBR | アスファルト舗装要綱 | 80以上 |
(2) 敷きならし
a 路盤一層の仕上り厚は、上層路盤では15cm以下、下層路盤では20cm以下になるようまき出すものとする。
b 骨材の敷きならしは、均等に過不足のないよう散布し、締め固めにより不陸を生じた場合は、適当な大きさの骨材で入れ替えるか、又は同じ大きさの骨材を補足して修正するものとし、決して小さい骨材を散布して不陸の製正を行うようなことをしてはならない。
(3) 締め固め度
a 下層路盤及び上層路盤の締め固め度は次によるものとする。
① 路盤の密度は、JISA1210による最大乾燥密度の95%以上の値が得られるよう締め固めなければならない。
2 1 4 セメントによる安定処理路盤工
(1) 粒度
a 骨材粒度は、アスファルト舗装要綱によるものとする。
b セメント安定処理に使用する骨材は、多量の軟石やシルト、粘土塊、木根、草根などの有機物やその他セメントの水和に有害な物質を有害量含んでいてはならない。
骨材の品質規格
| 試験方法 | 規格 アスファルト舗装 |
塑性指数(PI) | JISA 1205 JISA 1206 | 9以下 |
(2) 敷ならし
a 混合物は、分離を生じない方法で、均一に敷ならさなければならない。
b 一層の仕上り厚は上層路盤では15cm以下、下層路盤では20cm以下でなければならない。
(3) 施工
a 締め固めは、最適含水比で行うことを標準とする。
b 施工は、気温が5°C以下のとき及び降雨時には行ってはならない。
c 施工は、加水混合から締め固めまでの時間は2時間以内とする。
d プラント配合方式の場合は、まず採取材料の自然含水比を測定して注水量を定め、所定の配合率により、骨材、セメント、水を所定のミキサー及び混合方式で混合し、運搬敷均して所定の縦横断型に整形するものとする。
2 1 5 加熱アスファルト安定処理路盤工
(1) 粒度及び品質
a 安定処理に使用するアスファルト及び骨材の粒度は、アスファルト舗装要綱によるものとする。
b 安定処理に使用する骨材は、著しく吸水性の大きい骨材、過量の軟石、シルト、粘性などを含まず、次表に示す品質規格に合格するものでなければならない。
骨材の品質規格
| 試験方法 | 規格 アスファルト舗装 |
塑性指数(PI) | JISA 1205 JISA 1206 | 9以下 |
(2) 配合
マーシャル試験に対する基準値
交通量の区分 | A・B | C・D |
マーシャル安定度(kg) | 250以上 | 350以上 |
フロー値(1/100cm) | 10~40 | |
空げき率(%) | 3~12 |
※ 25mmをこえる骨材部分は、同重量だけ25mm~13mmで置きかえてマーシャル試験を行う。
(3) 気象条件
a 混合物の敷ならしにあたっては、その下層表面が湿っていないときに施工するものとする。作業中、雨が降り出した場合は、ただちに作業を中止するものとする。
b 気温が5°C以下のときは施工してはならない。
(4) 敷きならし及び締め固め
a 一層の仕上がり厚は10cm以下とする。
2 1 6 アスファルトコンクリート基層、表層工
(1) 示方配合
a 骨材の粒度範囲は、アスファルト舗装要綱によるものとする。
マーシャル試験に対する基準値
混合物種類 | 祖粒度 | 密粒度 |
アスファルトコンクリート | ||
突固め回数 | 両面おのおの50 | |
マーシャル安定度(kg) | 500以上 | |
フロー値(1/100cm) | 20~40 | |
空げき率(%) | 3~7 | 3~6 |
飽和度(%) | 65~80 | 75~85 |
(2) 運搬
混合物の運搬は、清浄、平滑な荷台を有するトラックによらなければならない。トラックの荷台内面には、混合物の付着を防止する油又は溶液を薄く塗布しなければならない。
また気象条件によっては、シート類等で混合物を覆わなければならない。
(3) 舗設準備
アスファルトコンクリート基層、表層工の施工に先立ち、上層路盤面又は基層面の浮石、その他有害物を除去しなければならない。
(4) プライムコート
a プライムコートは、甲に承諾を得た以外は気温5°C以下のときに施工してはならない。作業中雨が降り出した場合はただちに作業を中止しなければならない。
b 歴青材料の散布にあたっては、散布温度に注意し、縁石等の構造物を汚さないよう所定の量を均一に散布しなければならない。歴青材料の浸透後、不足する部分には歴青材料を散布し、過剰部分には適当量の砂を散布し、吸収させなければならない。
(5) タックコート
a タックコートは、気温5°C以下のときは施工してはならない。作業中に雨が降り出した場合は、ただちに作業を中止しなければならない。
b 歴青材料の散布にあたっては、散布温度に注意し、縁石等の構造物を汚さないよう所定の量を均一に散布しなければならない。所定量以上に歴青材料を散布し、有害であると認められる場合は、その部分をかき取り再施工しなければならない。
c 散布した歴青材料は、十分に安定するまでの間、損傷されないようにして、養生しなければならない。
d タックコートは、上層アスファルト混合物を舗設するまでの間、良好な状態に維持しなければならない。
(6) 敷ならし
a 敷ならし時の混合物の温度は、120°C以上でなければならない。
b 混合物の敷きならしにあたっては、その下層表面が湿っていないときに施工するものとする。作業中に雨が降り出した場合は、ただちに作業を中止し、また気温が5°C以下のときに施工してはならない。
c 一層の仕上り厚は、7cm以下でなければならない。
(7) 締め固め
a 混合物は、敷きならし後、ローラによって所定の締め固め度が得られるよう、十分に締め固めなければならない。ローラによる締め固め不可能な箇所は、タンパで十分締め固めて仕上げなければならない。
b 横継目、縦継目及び構造物と接触部は、十分締め固め密着させなければならない。