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民法の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関するルールの改正)について

記事ID:0068957 更新日:2026年3月24日更新 印刷ページ表示

民法等の一部を改正する法律の概要

令和6年5月17日、民法等の一部を改正する法律(令和6年法律第33号)が成立しました。

この法律は、父母の離婚等に直面する子の利益を確保するため、子の養育に関する父母の責務を明確化するとともに、親権・監護、養育費、親子交流、養子縁組、財産分与等に関する民法等の規定を見直すものです。

この法律は、令和8年4月1日に施行されます

詳しくは、下記のパンフレットまたは動画をご覧ください。

改正法のポイント

1. 親の責務に関するルールの明確化

今回の改正では、次のような親の責務が明確化されています。

【こどもの人格の尊重】
父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもの心身の健全
な発達を図るため、こどもを養育する責務を負います。その際には、こどもの意見に耳を傾け、その意見を適切な形で尊重することを含め、こどもの人格を尊重しなければなりません。

【こどもの扶養】
父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもを扶養する責務を負います。この扶養の程度は、こどもが親と同程度の水準の生活を維持することができるようなもの(生活保持義務)でなければなりません。

【父母間の人格尊重・協力義務】
父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもの利益のため、
互いに人格を尊重し協力しなければなりません。次のような行為は、この義務に違反する場合があります。
●父母の一方から他方への暴行、脅迫、暴言等の相手の心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷、濫訴等
●父母の一方が、他方による日常的なこどもの監護に、不当に干渉すること
●父母の一方が、特段の理由なく他方に無断でこどもを転居させること
●父母間で親子交流の取決めがされたにもかかわらず、その一方が、特段の理由なく、その実施を拒むこと

※DV や虐待から避難するために必要な場合などはこの義務に違反しません。

【こどもの利益のための親権行使】
親権(こどもの面倒をみたり、こどもの財産を管理したりすること)は、こどもの利益のために行使しなければなりません。

2.親権に関するルールの見直し

(1)父母の離婚後の親権者

父母の離婚後の親権者の定めの選択肢が広がり、離婚後の父母双方を親権者と定めることができるようになります。
(2)親権の行使方法(父母双方が親権者である場合)

父母双方が親権者である場合の親権の行使方法のルールが明確化されています。
1.親権は、父母が共同して行います。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他方が行います。
2.次のような場合は、親権の単独行使ができます。
  ・監護教育に関する日常の行為をするとき
  ・こどもの利益のため急迫の事情があるとき
3.特定の事項について、家庭裁判所の手続で親権行使者を定めることができます。
※ 改正前は、1のみが規定されており、2と3については規定がありませんでした。
(3)監護についての定め

父母の離婚後のこどもの監護に関するルールが明確化されています。

3.養育費の支払確保に向けた見直し

・養育費の取決めに基づく民事執行手続が容易になり、取決めの実効性が向上します。
・養育費の取決めがない場合にも、暫定的な養育費(法定養育費)を請求することができる制度が新設されます。
・養育費に関する裁判手続の利便性が向上します。

4.安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

・ 家庭裁判所の手続中に親子交流を試行的に行うこと(試行的実施)に関する制度が設けられています。
・婚姻中の父母が別居している場面の親子交流のルールが明確化されています。
・父母以外の親族(祖父母等)とこどもとの交流に関するルールが設けられています。

5.財産分与に関するルールの見直し

・財産分与の請求期間が2年から5年に伸長されています。
・財産分与において考慮すべき要素が明確化されています。
・財産分与に関する裁判手続の利便性が向上します。

6.養子縁組に関するルールの見直し


・養子縁組がされた後に、誰が親権者になるかが明確化されています。
・養子縁組についての父母の意見対立を調整する裁判手続が新設されています。

7.その他の改正

・ 改正前は、夫婦の間で結んだ契約を、いつでも一方的に取り消すことができることとされていましたが、今回の改正では、この規定を削除しました。
・ 改正前は、強度の精神病にかかって回復の見込みがないことが、裁判離婚の事由の一つとされていましたが、今回の改正では、この規定を削除しました。

関連ページ (法律の概要・Q&Aなど)

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